| ウッドデッキ
新町の家は区画整理事業の計画地(事業進行中)の中にある。
今まで畑だったところを住宅地に改造し、新しい町を作ろうとしているのである。近隣の既存住宅地より若干だが割安感があるようで(伝聞)、ものすごい勢いで住宅の建設が進んでいる。
いつもは駅から大きな通りを通って現場に行くのだが、今日は天気が良かったのと、時間的に少し余裕があったので出来立てのホヤホヤの住宅街を縫うようにして現場に行くことにした。
外構には一切手を着けず地肌が露出した敷地に真新しい四角い建物だけがポンと置いてある家と煉瓦やウッドデッキ、芝生といったガーデニングアイテムできれいにデコレーションされた家と二つに分かれているようだ。
後者の中の1軒のお宅で、おそらく奥さんであろう、ウッドデッキにパラソルを出して一人でお茶をしていたのだが、あまりに道路に近く、目隠しも何もないような状況で恥ずかしくなったのだろうか、私が近づくとそそくさとカップを持って家の中に入ってしまった。
ワンショットでウッドデッキでお茶をしている写真を雑誌などでご覧になってウッドデッキを発注し、それを実践に移したのではないかと想像される。
シーン=ステージ=写真=ステージ=シーンというつながりを考えてのことだと思うが、結果的にはシーン=ステージ=写真=ステージ≠シーンとなってしまった。
生活シーンを思い浮かべながら家づくりをされたのに、それが作り手の緩慢な作業で実現しなかったことは残念なことである。そこで何がなされるのか、何を想像しているのかを常に問いかけながらものづくりをする必要を改めて感じた。
ウッドデッキが無用の長物に成らないよう、手を入れていくことを願うばかりである。
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